マンモスの会 第2回目イベント報告🦣
先日、マンモスの会の第2回オフラインイベントをやってきました。
第1回からそんなに間を空けずに、またこうやって仲間が集まれた。正直それだけでも、この会を始めてよかったなと思えました。
今回のテーマはこれです。
「我々マンモス世代のストロングポイントとは何か」
就職氷河期世代、ってよく言われますよね。失われた世代だとか、貧乏くじ世代だとか、まあ後からいろんな言葉がついてきました。でも今回はそこを嘆く会じゃなかった。むしろ逆で、この世代だからこそ持ってる強みって何なんだろう、っていうのを、自分の過去を掘り返しながら見つけにいく時間でした。
教えるんじゃなくて、引き出す
今回いちばん印象に残ったのが、多胡敦史さん(ポジティブキャリア代表)と今井敬人さんのファシリテーションです。
セミナーってどうしても、講師が前で喋って、参加者は黙って聞く、みたいな一方通行になりがちじゃないですか。でも今回は全然そうじゃなかった。
あなたの強みはどこで作られたのか。人生の転機は何だったのか。失敗体験は今の自分にどう繋がってるのか。仕事って目的なのか、それとも人生の手段なのか。
こういう問いが次々に飛んでくる。答えを教えてもらうんじゃなくて、自分の頭で考える。で、考えたことを参加者同士で喋り合う。このプロセスの中で、ほんとにたくさんの気付きが生まれてました。
今井さんが最初のほうで言ってた言葉が、この場の空気をよく表してたと思います。「我々が話すことを勉強しようなんて全然思わないでください。ただ聞いて、ああこうだな、ああだなって、頭の中にモヤモヤしていただければ」と。
このスタンスがよかったんですよね。正解を持って帰る場じゃなくて、自分の中にある答えに気付いて帰る場、というか。

ポータブルスキルっていう武器
今回のキーワードのひとつが、ポータブルスキルでした。
多胡さんが、スキルを3つに分けるカッツモデルっていうのを紹介してくれて。テクニカルスキル(技術・専門知識)、ヒューマンスキル(人と関わる力)、コンセプチュアルスキル(物事を構造的に捉える力)の3つです。
ここでハッとさせられたのが、テクニカルスキルはキャリアの断絶を起こす、っていう話。技術や知識って、時代とともにあっという間に変わっちゃう。ITの世界にいる自分は、これほんとに骨身にしみてます。昨日まで主流だったものが半年後には古びてる、なんてザラなので。
でもヒューマンとコンセプチュアル、つまり人と関わる力とか、物事の本質を見抜く力、課題を整理する力、周りを巻き込んで前に進める力。こういう「持ち運べる力」は、環境が変わっても消えない。それどころか、人生経験と一緒に積み上がっていく。
で、ここが大事なんですけど、我々マンモス世代って、まさにこの積み重ねを長くやってきた世代なんですよ。
多胡さんは、成果を出すための力を野球の塁にたとえて説明してくれました。これがすごく腑に落ちて。まず原動力、動機とか視点を持つこと。次に見立てる力、本質を掴んで現状を正しく認識する。それから仕立てる力、構造化して計画に落とす。最後に動かす力、実行して人を巻き込んで達成まで持っていく。この4つです。
「一塁から三塁へ一足飛びには行けない」と。要するに、いきなりホームランは打てないんですよね。基礎から応用へ、段階を踏むしかない。当たり前のようで、けっこう忘れがちな話だなと思いました。
多胡さんの結論はシンプルで、大事なのは自分はここが得意だなってことをちゃんと自覚してるか、そしてそれを磨き続けるかどうか、と。得意を自覚して、磨き続ける。それさえできれば50代でも60代でも価値を出し続けられる。年齢って終わりの理由にはならないんだな、と。

3つの「し」で世界を見る
続いて今井さんのワークショップ。ここで出てきたフレームがまた鮮烈でした。
最初の問いがこれ。「学校は〇〇するところ?」
これ、人によって答えが全然違うんですよ。勉強するところって答える人もいれば、友達をつくるところ、社会のルールを学ぶところって答える人もいる。で、ここで気付くわけです。自分はひとつの見方に偏ってたな、って。
そこで今井さんが教えてくれたのが、3つの「し」。視座(どの位置から見るか)、視野(どこまでの範囲を見るか)、視点(何に着目するか)。物事をこの3つで捉え直すと、見え方がガラッと変わる。今井さん自身、これを自然と持ってたから物事を構造的に理解できてた、みたいなことを言ってました。
会議でも仕事でも、最低でも3つの違う立場から見てみる。それだけで判断の質が変わってくるなと。
そしてワークショップの核心が、原体験の振り返りでした。幼少期から今までの人生の起伏を、ライフラインチャートみたいな形で書き出していく。山もあれば谷もある。
今井さんが強調してたのは、起伏がダウンしたときにどう立ち直っていったか、っていうところ。強烈な失敗体験とか、強烈な成功体験。谷の底からどうやって這い上がったか、そこにこそその人の価値観とか強みとか、モチベーションの源泉が眠ってるんだと。
あと、これは答えに詰まった人が多かったと思うんですけど、仕事が手段で人生が目的だと考えたとき、本当に今やってることって自分は幸せなんだっけ、お金が目的になってないか、っていう問い。正直、自分もその場でちょっと詰まりました。
強みが生まれるメカニズム
ディスカッションと全体共有の中でも、いくつも発見がありました。ここがほんとに濃かった。
いちばん多かったのが、弱みだと思ってた経験が実は強みになってた、っていう話。失敗した経験、挫折した経験、理不尽な経験、いじめられた経験。そういうのが、人への共感力とか問題解決力とか粘り強さに繋がってる。たとえばいじめを経験した人が、人の痛みを察知する力を身につけてた、なんて話も出ました。自分がウィークだと思ってたものが、ストロングに切り替わる。これは、しんどい時代を生き抜いてきた我々にとって、なによりの励ましでした。
もうひとつ、強みの源泉として挙がったのが「好き」。好き、やりたいと思ってるからどんどん伸びていって、そこがストロングポイントになる。好きだから学びたくなる、学ぶから専門性がつく、専門性が強みになる。このシンプルなループが強みの正体だったんですね。幼少期の家庭環境とか、親の姿が判断軸や価値観をつくってた、っていう話も印象的でした。
で、個人的にいちばんしびれたのがこれ。「運って実は、メカニズムだよね、再現性あるよね。運じゃねえと」。
運って偶然降ってくるもんじゃなくて、選択して、行動して、人と繋がる、その積み重ねの中に再現可能なメカニズムとして組み込まれてる、と。つまり運は自分で作れるんですよ。好きを起点に勉強会とか交流の場に飛び込んで、新しいご縁を自分から生み出していく。それが運をたぐり寄せる方法なんだなと。
これは自分の話にも繋がるんですけど、子どもの頃のファミコン体験が、今のエンジニア的な思考の基盤になってる、っていう話も出ました。仕組みを分解して理解して、仮説を立てて試して、ダメなら別の手を打つ。あの頃夢中で攻略してたことが、構造化とか仮説検証の思考そのものを育ててたんですよね。遊びだと思ってたものが強みの源泉だった。これも一種の、弱みが強みに変わる話なのかもしれません。
それから、不自由さや理不尽を踏ん張って乗り越えたことが、どこでも通用するスキルだと実感したとき、再現できる自信になる、という話。我々が生きてきた時代は決して恵まれてなかった。厳しい就職環境、長引く不景気、リストラ、不安定な雇用。でもその中で試行錯誤して生き抜いてきた経験は、今振り返るとどこでも通用する財産になってる。理不尽を乗り越えた回数だけ、再現できる自信を蓄えてきたわけです。
AI時代だからこそ
自分はAIを使った事業をやってる人間なので、だからこそ強く感じることがあって。
知識だけならAIがいくらでも教えてくれる時代になりました。検索より速くて的確に。でも、自分の経験を振り返って、言語化して、仲間と共有すること。これは人間にしかできないんですよね。
ライフラインチャートで掘り起こした原体験も、谷から這い上がった物語も、それを語る声の温度も、AIには持てない。むしろAI時代になればなるほど、人と人との対話から生まれる知恵の価値は上がってくと感じてます。
多胡さんも、ストロングポイントは言語化するとその人の魅力をピッチできるようになる、って言ってました。自分の強みを言葉にできる人は強い。AIに代替されない自分を、自分の言葉で語れるから。
今こそ、未経験の領域、たとえば企画とかファシリテーションみたいな分野にも挑戦して、このコミュニティの中で一緒に作っていく。それがAI時代を生きるマンモス世代の戦い方なんじゃないかなと思ってます。
マンモスの会って、何なのか
今回のイベントを終えて、あらためて思いました。
マンモスの会は、ただの交流会でも勉強会でもありません。同じ時代を生きてきた仲間が集まって、それぞれの経験や強みを共有しながら、これからの人生とキャリアを一緒に考えていく場所です。
氷河期=マンモス。一見ネガティブに聞こえる言葉を、あえて前向きな旗印に変える。過去を嘆くんじゃなくて、生き抜いてきた経験を価値に変えていく。そういう場でありたいと思ってます。
今回つながった方は、ぜひSNSとか公式LINEで交流を続けてください。目的が合致したとき、ご縁って最大の価値を生むので。この中で連携して、仲間として繋がってもらえれば。これがこの会の原点です。


さいごに
ご参加いただいた皆さま、ファシリテーションを担ってくださった多胡敦史さん・今井敬人さん、そして準備から運営まで支えてくれたメンバーのみなさん、本当にありがとうございました。
弱みのままで終わるか、強みに変えるか。その分かれ目って、自分の経験にちゃんと向き合えるかどうかにかかってるんだと思います。今回のイベントは、その向き合い方をみんなで練習する時間でした。
次回もまた、新しい気付きと出会いが生まれるのを楽しみにしてます。マンモス世代の逆襲は、まだ始まったばかりです。
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